再生。

生き苦しかったんだ。どうしても、生き方が分からなかったんだ。でも、思い出してきた。愛菜と麻里子は、私のために迷ってくれた。愛菜の家のカレーは美味しかった。ビールを飲みすぎて、思いっきり酔っ払った。友恵ちゃんは泣いている私を見つけて、楽しい話を沢山してくれた。聡久は、彼女持ちのくせに、発する言葉は妙に優しくて、ちょっとだけ罪悪感も感じた。希望の基盤がない。それは、私だった。でも、希望の基盤を見つけられたんだ。私は、希望の基盤を忘れていた。誰かに優しくされる事。優しくしたいと思う事。ものすごく、簡単な事。でも、実際は困難な事。小学生の道徳の本に載っていた事だ。私は、それをすっかり忘れていたんだ。きちんと、愛せるようになれたと思う。まず、私から変わろうと、決意した三年前の気持ちを思い出した。
解決なんてしていない。なんにも終わっていない。でもでも、それでも、私は健康とか、愛情とか、反吐のでる言葉を大切にできるから、もう、だいじょうぶなんだ。食べる事を半分放棄し続けたこの数日間を乗り越えて、私は生きるために、色んなものを食べています。
いただきます。ごちそうさま。美味しかった。