鎌倉まで行って参りました!!
そして、寺を見るよりも海で遊びました。


高校三年生にもなると、遠足に「しおり」っていうものも無くなってしまって、ぺらいプリント一枚渡されて、持ち物とかが書いているだけです。おやつのバナナの件に触れる以前に、設定金額というものもどこにも書いていませんし、行く場所も全部自分たちで決めるんです。ほんの少し寂しいな、と思っていたけど、それは「急遽、予定変更」的な事も出来て。ああ、何年前からか比べて、信用が増したんだなぁ、とほんの少ししみじみしながら、用意をしながら模造紙のきったない紙を眺めていました。


鎌倉は、森があったと思ったら、すぐそこに海があり、皆でジーンズのすそを捲り上げてきゃーきゃー騒ぎながら水辺へ!
波と格闘したり、ワカメとか昆布とかの海藻を拾ったり、石を遠くに投げて、日々のストレスを発散してみたり、これが高校三年生か?、って疑問に思われそうなほど、皆が皆子供っぽく、はしゃぎまわりました。あんまりに楽しすぎて今でもドキドキしています。
ジーンズを捲り上げていても、波は思ったより強くて、どんどん砂と水で濡れていくのも構わず、もっと奥のほう、奥のほう、と進んでいって、ついには腿の半分くらいまで水浸しになっても、誰も女の子らしく「嫌だー、濡れちゃったー。」と言って引き上げず、むしろそれを楽しんでいました。
そして、女子高生恒例写真撮影。みんな水しぶきが余計に上がってしまうのを分かっていながらジャンプして撮ります。大抵、ジャンプ写真は皆で手を繋いで飛ぶんだけど、その時に、一年前位にとってもギクシャクした仲になってしまった友達が、私の隣に来て手をぎゅっと握ってくれました。私はその場で必死に平静を装ったけれど、本当は泣きそうなほど嬉しくって、ドキドキしていました。まるで初恋みたいな感覚でした。


時間を忘れてうっかり遊んでいたら、いつのまにか集合時間がぎりぎり。急いでしたくしなきゃいけないけど、靴下を履くのに足についた砂を落とさなきゃいけない。
小さい頃からこれが苦手で、いつも砂がこびりついたままの足で靴下を穿かなければいけなかったのに、以外にもとっても綺麗に足が洗えて、タオルで拭いたあとはほとんど砂がついていませんでした。妙に、得意な気分で靴下をしっかりと履いて、ジーンズのすそを元に戻すと、水に濡れた部分は元の生地の色よりもずっとずっと濃い色になっていて、重くて歩きにくくて。でも、雨の日の靴みたいな気持ち悪さは全然感じませんでした。多分、テンションが異常に高かったから。


解散した後、違反なんだけど、皆でこっそり白玉あんみつを食べて、その白玉の美味しさに感動したりして。


もう高校三年生で、信用もされていて、そろそろ18歳の子とかもいるのに、みんなは変わらずずっとそういう子供の面を持っています。
このまま、大人になるのなんて信じられないし、もしかしたらあんな疲れた大人だって、今の私たちみたいな、妙にはしゃいだ、子供らしい面がどこかに隠れているのかもしれない。
でも、あんなにテンションが低くて、疲れきった雰囲気は、一体どうしてなんだろう。
潮風でぱさぱさに痛んだ髪の毛を結びなおしながら、帰りの電車で少し切なくなりながら、そんな事を考えていました。