飲んでその後、その人の家に泊まりこんで、帰る時。つまり、朝。テンションが低い。正直、その人の家は私にとって眠りにくすぎて、体ががちがちになっていた。そしてよく眠れなかった所為で、なんだかまだ酔っ払っている気持ちだった。
そんなんで。どうにも昨日の夜の続きを歩いている気持ち。まだ夜なんだよと言われても、私は納得しただろうけど、周りにそんな奇特なことを言ってくれる人はいない。誰も道にはいないんだから。お正月で。皆きっと眠っていたりするんだ。
そんなこと思いながら、歩いていた。


「年賀状届いてないよー」
という子供の声が聞こえた。急に頭叩かれたような衝撃。それをあざ笑うように、真横を自転車で駆け抜ける少年のスピード。
皆朝だった。私だけ夜だった。くやしい。