ゆきえ(2005-03-20参照)が、自殺する夢を見た。
私とさよならした後、彼女は死んだ。知らせを聞いて、私は動揺したけど上手く泣けなかった。納得できなかった。ゆきえは、小学生からの友達で、とにかく、長い間、色々な物を共有してきた。そんな友達が死んだ。沢山の友達にそれを知らせてみたけれど、誰もが淡白な反応しか返してくれなかった。私は、とりあえず苦笑いを浮かべていた。 その友達たちは、誰もゆきえを知らないから。
叫びながら走りだした。どうしようもなくて恐かった。いつの間にか、私は長く続く写真の上を走っていた。躓いた所に、ゆきえの死体の写真があった。ゆきえは川原で、血を流して倒れている。

ゆきえは沢山の遺書を残したのに、私には一言も残してはいかなかった。とにかく、取り残されてしまった。ゆきえと私の持つ世界は違う。けど、私は彼女の世界の中で、大きな位置を占めていると思っていたから。それは実際では間違いはないのだけれども。夢の中の彼女は、何も残してくれなかったのだ。
私は、ゆきえが死んで空いた穴を何で埋めればいいのか、考えた。沢山の事において、ゆきえに依存していた。会えても会えなくても、私はゆきえに沢山のものを預けていた。ゆきえにしか見せられないような物が沢山ある。私は躓いたまま、めそめそ泣いていた。


朝、目が覚めてほっとしたのは初めてだった。起き抜けに、近くにあった携帯をひっつかんで、ゆきえに「生きてる?」とメールした。「生きてるよ!?花見行きたい。」そう返ってきた時、本当に安心したんだ。